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114)白いトヨタカローラ

 トヨタの車の宣伝をしているのではありません。いや、してるのかな・・・?
 2021年9月に報道されたのですが、米軍がアフガンで慈善団体オフィスを誤爆したことを認め謝罪したのです。米軍が誤爆を謝罪すること自体が非常に珍しいのですが、私がもっと珍しいと感じたのは、この誤爆の理由まで発表したのです。IS(イスラム国)が白いカローラで武器を輸送しているという情報を得て、件のオフィスの前に停まった白いカローラとオフィスを爆撃したとありました。

 この10数年、世界各地でテロ事件が多発しています。都市でのテロは別にして、砂漠や山岳地域のテロ事件には、その輸送手段として車は必需品です。これらの事件は取材され映像が世界中に流れます。この映像をこの10数年間、私はかなり熱心に見続けてきたのですが、紛争地域の環境が劣悪であればあるほど、映像に出てくる車はトヨタ車なのです。ピックアップトラックの荷台の後部にTYOTAの目立つ文字が書かれていたり、フロントのロゴマークが見えたりでそれは明らかです。テロを仕掛ける側も、それに対抗する政府軍の車両もほぼ例外なくトヨタ車なのです。それを半ば呆れながら、半ば感心しながら見ていたのは私だけでしょうか。(まあ、車種はこれらニュースの主題でないことは確かですが)

 トヨタが作っている車はあくまで一般用の車両です。これに武器を備え付けたり、防弾装置を加えたりしているのは、現地の軍事組織ですから、トヨタが武器商人と言われる理由は何もないと思います。恐らく、その耐久性と、世界中どこでも修理インフラが整っているといった理由で軍事面でも人気があるのだと想像します。

 映画「インディージョーンズ」を観ると、砂漠を走行している車は全てベンツです。20世紀前半の世界中の劣悪環境での通行手段はベンツ車だったのでしょうね。すると、トヨタは現在の21世紀前半、ベンツの地位を受け継いだということですかねえ。
トヨタ関係者の皆さん、もしこの拙文を読まれたら、ぜひコメント頂きたいです。

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木戸友幸
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