Dr.Kido History Home
E-mail

国際医療協力

ボタンDr. 木戸流「異文化コミュニケーション」ボタン

55)The Force(理力)を信じろ!

 The Force, そうです。あのスターウォーズで使われている有名な言葉というより概念です。May the Force be with you. (理力があなたに味方せんことを)という感じで使われます。

  スターウォーズの日本での初上映は1977年のことでした。これは私にとって鮮明な記憶として残っています。この年私は大阪医大を卒業し、できるだけ早くアメリカ留学をしたいと思っていました。その年のある日、その当時神戸にあったアメリカ領事館にヴィザ関係のことで相談に行ったのです。その帰路、阪急三宮駅の前を通ると駅ビルに入っていた映画館でスターウォーズをやっていたのです。時間に余裕があったので何の気なしに観ることにしました。始まったとたん、あのスターウォーズのテーマをバックに宇宙船団の圧巻の冒頭シーンです。冒頭からあれだけぐいぐいと引きずり込まれた映画は始めてでした。そして、最後の見所が、ルーク・スカイウォーカーがデス・スター破壊のため、独り乗り宇宙船で乗り込む場面です。デス・スターの内部空間に全速力で飛び込むのですが、どこで爆撃するかは情報がなく、ルークに任されているのです。そこで、オビワン・ケノビの声がルークに聞こえてきます。「フォースを信じろ。」もちろんそのおかげで、デス・スターは消滅します。

  私自身もフォースを信じたおかげで、その後、ニューヨークで3年間の研修医を、中年になってからはパリで2年半の邦人医療に携わるといったかけがえのない体験をすることが出来ました。この間もスターウォーズの続編は次々と封切られ、それらをニューヨークでもパリでも楽しむことが出来ました。どれもそれなりに楽しめたのですが、77年の第一作を超えるものはありませんでした。

  May the Force be with you.は私の晴れの舞台でも使わせてもらいました。1994年、アジア各国の医学生による国際学会で講演を依頼された際に、講演の最後にこのフレーズを入れると、拍手喝采を浴びました。そこで、翌年95年の京都でのWONCA(世界家庭医学会)のシンポジウムではスターウォーズの映像まで入れ、May the Force with us.として、日本の家庭医療のためにForceを!との願いを込めました。
それでは、最後に私のこの連載の読者の皆様にMAY THE FORCE BE WITH YOU!

| BACK |

Top


木戸友幸
mail:kidot@momo.so-net.ne.jp