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ダイナー

 ダイナーとは、日本でのファミリー・レストランみたいなところで、アメリカの郊外にはどこにでもあり、家族で気楽に食事するところです。僕自身、自炊がまったくで きない人間だったので、よくお世話になりました。
ダイナーで何度か食事しながら周 りの人たちの食事風景を観察していると、平均的アメリカ人の食生活がよく分かるよ うになります。

 まず第一に、食事の量がけた外れに多いことに気付きます。
僕の見た感じでは、平均的日本人の少なくとも倍は食べています。肉を中心とした主菜の他にサイド・ディッシュといって、副菜を注文することが多いのですが、そのサイド・ディッシュだけでも日本人には食べきれないでしょう。

 例えば、アメリカン・サイズの大きなベイクト・ボテト1個にに大量にバターをつけたものがサイド・ディッシュなのですから。主菜は、ほとんど肉類です。たまにチキン料理の人もいますが、魚介類 を食べている人はほとんどいません。

 もっともダイナーのメニューに魚介類のメニューのような洒落たものはほとんどありませんが。ダイナーのテーブルには、大きなキュウリの酢漬けのビクルスが瓶に入れて置いてあることが多いですが、こればサービスでいくら食べてもタダです。結構しょっぱいのですが、皆バリバリと食べています。

 要するに、普通一般のアメリカ人は、高脂血症や高血圧といった生活習慣病を明らかに悪化させるに違いないような食事をずっと続けているということです。
英語の医学雑誌に地中海食などの、健康食の論文が出る度に僕は、このダイナーでの見聞を思い出します。自信を持って言えますが、普通の日本人が家庭で食べている食事は世界で一番健康的なものです。

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木戸友幸
mail:kidot@momo.so-net.ne.jp