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L'ETE 1975  

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2)グルノーブル到着
 アエロフロート機の狭い座席と祖末な機内食に十数時間耐えて、パリに到着しました。往路のパリでは一泊くらいしたかも知れませんが、記憶はあまり定かではありません。パリからは鉄道で7〜8時間かけてグルノーブルに向かいました。

 この夏期講習は、外国人へのフランス語の普及のため随分昔からフランス各地で実施されており、夏休みで空いている学生寮や大学の教室を海外からの参加者に全て解放してくれるのです。したがって滞在費は格安ですし、授業料もリーズナブルです。組織もその運営もまったくフランス的ではなく、非常にしっかりしていました。到着してすぐに一人部屋の寮に案内してもらえましたし、翌日には、フランス語のテストを受け、中級のクラスに入ることが出来ました。

 到着初日、寮の自室で、旅の荷物を整理して、シャワーを浴びさっぱりすると夕方の食事時になりました。学食のある建物は寮からは歩いて15分ほどかかるのですが、初日であり、ちょっと道に迷ってしまいました。心細そうな顔をしていたのか、白人の中年女性が英語でしゃべりかけてきました。アメリカ人で、数日前に到着したそうです。新顔がどんどん到着して、心細そうにしているので、これまでにもう十人以上の道案内をしたと言ってました。それ以後の人生でさまざまな場面で遭遇したのですが、アメリカ人にはこのようなお人好しが随分多いように思います。
 学食に着いてみると、まだ皆初対面の人が多いからか、意外にひっそりした雰囲気でした。一食数百円と非常に安いのですが、さすがに食の国フランスです。味はこの安さからは考えらないほど美味でした。学食の話題はまた項を改めてご紹介したいと思います。


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木戸友幸
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