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4)クラスの仲間
 やっとフランス語講習が始まりました。まずはクラスの仲間の紹介をします。
教師のミリエルは、小柄な中年白人女性です。オランダ系とのことで、オランダ語もしゃべれます。うちのクラスはベネズエラ人が多く、ベネズエラ人同士でスペイン語でしゃべったりすると、「あなたたちがそうするなら、私はオランダ語で授業します。」とよく言ってました。
  その多数派のベネズエラ人ですが、彼等はベネズエラのエリート大学生らしく、フランスへの国費留学生で、その語学研修としてグルノーブルの夏期講習に来たとのことでした。そのベネズエラ軍団を紹介します。ヘスス−英語風に発音するとジーザス、そうイエス・キリストのあのジーザスです。スペイン語圏ではよくあるファースト・ネームです。−はいかつい浅黒いあばた面の男です。気が付きましたか?私がしょっぱな振られたラテン系美女(彼女もうちのクラスではないけどベネズエラ軍団の一人でした。)の連れの男です。その彼と偶然一緒のクラスになってしまいました。パブロは白い肌と天然パーマの金髪の男です。優男風ですが、口は悪く、いつもヘススの外観をからかい、インデアンと呼んでました。エンリケは、褐色ですが男前で女好き、女性からも持てていたようです。ジョーは一番の年長で30絡みの男性で、小太りの白人風でした。腰痛持ちで、ときどきそのために授業を休んでました。以上がベネズエラ軍団です。
 カルメンも母国語はスペイン語ですが、ベネズエラではなくて、スペイン人の女性です。フランスの隣国ということもあるのか、フランス語の成績は断トツ一位でした。パラパユパンとプンサックはタイ人のカップルで、前者が女性、後者が男性です。二人ともアジアの小国出身の常で、恥ずかしがり屋なのですが、男性のプンサックはテストをすると成績はよく(私と競ってました。)教師のミリエルから「あなたは出来るんだから、もっとしゃべらないと。」とよくハッパをかけられてました。ウドはドイツ人の男性です。ドイツもフランスの隣国なのですが、彼のフランス語はカルメンとは対照的にひどいものでした。それに神経質で怒りっぽいところもあり、クラスではちょっと浮いてました。マリアはキプロス在住のギリシャ人の女性で、若くてすごい美人です。親はキプロスのパス会社を経営する実業家のお金持ちだそうで、道理で着ているものもあか抜けてました。フランス語はもう一つでした。最後は、イギリス人のデニスという男性です。彼はクラスの中で最年長で、恐らく60代くらいだったと思います。クラスではフランス風にドゥニと呼ばれていました。ドゥニなんてかわいらしく聞こえますが、やはり初老のイギリス人らしく、フランス語の上達は遅いくせに結構な頑固親爺でした。
 この個性的でインターナショナルなクラスメートに、この私、トモユキが加わりさまざまな物語が生まれます。もちろん我がクラス以外の登場人物も参加します。乞うご期待!



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木戸友幸
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