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最近の活動


2001年11月24日 
大阪にて

No Side Conference in 東淀川を主催

 この会は、東淀川区医師会員を中心にして自主的に作られたプライマリ・ケアの勉強会です。
私が事務局を勤めています。名前の由来はノーサイドの笛が鳴るまで、存分に討論して、後は和気あいあいと懇親を計るということです。
今回はこの第一回目で、名古屋大学総合診療部の伴信太朗先生に来ていただき「プラ イマリ・ケアとは」と題する、総論を語っていただきました。医学生も交え、ほぼ30名の出席者が集まり、講演後、活発な議論が交わされました。
懇親会も、盛り上がり、名前どおりの盛会になりました。
当会は、これからも春、秋の年2回の予定で続けていくことになっています。


2001年11月10,11日
第16回 家庭医療学研究会、東京にて
家庭医療
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16回目の当研究会を私が大会長として開催しました。
テーマは「患者満足度を再考する」です。
特別講演では京都大学の福原先生に「プロセスとアウトカム:家庭医の存在の証明」と題した、分かりやすくかつ格調の高い講演をしていただきました。
会長 講演は「満足度を求めての旅」と題し、自らの四半世紀を振り返っての家庭医療を巡る遍歴を語りましたその他、21の口演発表、13のポスター発表、1つのワーキンググループ報告と盛りだくさんの内容でした。
参加者は、昨年を上回る200人程度を記録し、当研究会への関心の高さを肌で感じることが出来ました。
 さて、ここで皆さんに種明かしをします。特別講演をしてくださった福原先生、その座長を勤めてくださった、当研究家世話人代表でもある伴先生と、大会長である私は、実は20年前に厚生省からの米国プライマリ・ケア留学一期生の仲間なのです。この20 年間三人三様の、活動をしていましたが、20年後に同じ場所で再会し、協力しあうと いう趣向なのです。


2001年8月3日
家庭医療学研究会夏季セミナー、筑波にて

 これは家庭医療学研究会が毎年、夏に主に医学生を集めて開いている、教育セミナーです。
今回は2泊3日で行われました。私はその第一日目の、「家庭医の現在と未来」 というタイトルで語られる何人かの講師による講演で喋ってきました。名大教授の伴先生や、ミシガン大の佐野先生などそうそうたる講師陣の中で、開業医代表として話したのは、パリでの診療体験です。
話のポイントは、中年医師になっても、夢を持ち続ければ実現できるということです。 夜は食事の後、学生を交えての懇談会がありました。泊まるホテルの和室の宴会場で行われたこともあり、夜中の3時まで付き合いました。


2001年6月9日
日本プライマリ・ケア学会、青森にて

 期せずして、仙台に引き続き、2週続けての東北シリーズになってしまいました。
青森でのメーンの仕事は、プライマリ・ケア学会誌の編集委員会出席でした。編集委員になって2年目になりますが、委員会は年に4回、通常は東京のお茶の水で開かれます。今回はたまたま学会を利用して、青森で開かれたのです。 青森は、さすがに本州最北の都会で、夜出歩くと肌寒かったです。仙台同様、緑の多い、きれいな街でした。


2001年6月2日 東北大学総合診療部にて
総合診療に何が出来るか ー米での修業、日仏での実践を通してー

 上記のタイトルで、開設間もない当地の総合診療部で講演しました。今回が第一回の 講演会だそうで、その演者に選んで頂いたのは非常に名誉なことだと思い、感激しています。 タイトルこそ変われ、内容は似たり寄ったりのことを各地でしゃべっているので、語りはかなり滑らかになってきています。ちょっと落ち着きも出てきたので、聴衆の反応を見て、いろいろ軌道修正も出来るようになってきました。 仙台は、汗ばむくらいの気候でしたが、空港から見える遠方の山々にはまだうっすら雪が残っていました。


2001年2月24日 京都民医連中央病院にて
「米国の家庭医療学研修の実際と日本の卒後臨床研修について」

 この講演は、昨年の暮れにあった京大総合診療部協議会の席上、たまたま私の隣に座っておられた中央病院副院長の神田先生からご依頼を受け、実現したものです。 米国の家庭医療学に関する講演はこれまで、数限りなくやってきましたので、聴衆の反応を見ながら、アドリブを入れて、自分でも気持ち良く話せました。 この病院でも総合診療部を立ち上げる機運が高まっており、出席された若手医師から多くの質問が出ました。質問の内容は実際的なものが多く、また総合診療に対する動機づけの高さが感じるようなものでした。


2001年2月10日 大阪JECCS研修所にて
JECCS循環器専門ナース研修講義
ー真の心臓病と心身症症状の鑑別ー

 JECCS(臨床心臓病学教育研究会)が2001年度から6カ月間の循環器専門ナースの研修コースを開始しました。講師陣は臨床心臓病学のそうそうたるメンバーが揃っています。そこにどうして私かって?もっともな疑問です。
実はひょんな巡り合わせで、私もこのJECCSの理事を務めさせていただいているんです。それに循環器専門ナースといっても、総合的な視野も必要であろうと考え、講師を引き受けた次第です。
 内容は上記のタイトルの主旨に沿ってしゃべったのですが、いろいろ応用の効く、解釈モデルの説明に多く時間を割きました。私の著書のメデイカルインタビューマニュアルの 一節をドラマ形式で、読んでもらったりもしました。知識中心の講義が多い中で、考え方を指導する講義をしたので、なかなか喜んでもらえたようです。 (帰宅して妻にそう報告すると、それはあなたの独り善がりと言われましたが、、、。)


2001年1月24日 京大総合診療部にて
医療ビッグバンの問題点
ー外資系損保会社顧問医の経験を通してー

 年一回の京大での講義をしてきました。今回のテーマはメデイカメンテ例会(2000年11月4日)のところに書いてあるとおり、その時の話の改良版です。確かに、医療ビッグバン=資本の論理の矛盾を突いた方が話としては分かりよいようでした。
 京大総診には、医療経済の研究家もおられて、米国のマネジドケアーとの対比で、損保が金を渋ると医療側が損をすることはないのかというようななかなか面白い質問も ありました。(医療側が損することはありません。)また、5年生の医学生が何人か出席しており、彼等も積極的に質問してくれ、なかなか活気のある1時間半の講義を終えることができました。


2000年12月17日 東京
第2回メンタルクリニックシンポジウム

 ファルマシアアップジョンの主催で開かれたシンポジウムです。プライマリーケア医と精神科医の連携というセッションで、プライマリーケア医から精神科医への提言と いう演題でしゃべりました。結論は、一生その地で継続医療を続ける地元の家庭医の顔を潰すことだけはしないでくださいということでした。まあ、本音を語ったわけですが、物の分かった精神科の先生方が出席されていて、受け入れてもらえました。 このシンポはもともと秋に北海道の大沼温泉で予定されていたのですが、駒が岳の噴火で延期になったという経緯があります。


2000年11月23日
奈良医大大学祭シンポジウム
医師の卒後研修ー社会のニーズに応えることの出来る医師とはー

 上記の講師の一人として講演をしました。私の話は`自の意志を貫こう!`と題して 、医学界の枠にとらわれずにやりたいことをやれば道は開けるというような話をしま した。どういうわけか、講演中は自のテンションが上がらず、はっきり言って私自身 の講演はイマイチでした。でも他の講師も交えた質疑応答に入ると、少しづつテンシ ョンも上がっていきうまくまとめることが出来ました。終わりよければすべてよしと いう感じでした。学園祭は医大の4年生が仕切っているのですが、皆なかなかしっか りしていて頼もしかったです。


2000年11月4日
メデイカメンテ例会にて講演
演題:外資系損保アシスタンス会社顧問医の経験から

 一年ほど前から始めた上記の仕事を通じて、さまざまな興味深い体験をしました。顧問医は顧客の主治医に連絡をとって、メデイカルレポートを海外の損保会社本社に提出するのですが、その過程でさまざまな彼我の医療/医学の差や考え方の違いから問題が生じてきます。問題が生じる一因には日本の医療/医学への偏見(結構当たって いることもありますが)、アングロサクソンスタンダード(敢てグローバルとは言いません!)の押し付け等が根底にあるように思われます。聴衆は哲学、倫理学、法学 の教授を務める人たちです。医学的な部分は物珍しさもあって、興味を持ってもらえ ましたが、医療人類学的な話を絡めた部分では、かなり批判も浴びました。ー先生が いくら頑張って外国人顧客の解釈モデルを察知して、その方向で報告を書いても、所詮は資本主義システムの歯車じゃないの?結局は資本の理論で解決が付くじゃないか なあーというのが一番痛いところを突く批判でした。
それはそれと認めて、現行システムの中でいかに自分の知識/経験を社会正義に生か すかという点を考えていこうと思った次第です。来年早々の京大総合診療部での講義 で、このテーマの改良版をやってみようと思っています。


2000年6月
WONCA(世界家庭医 学会)
ニュージーランド、クライストチャーチにて

 Setting Up Family Medicine Clinic In Paris という演題で発表しました。
パリでの邦人診療の実績を数値的に示したものです。心身症的な症状は外地の邦人には非常に多いのですが、そういう症状は同国人の医師が診察することによって非常に改善が早くなるのです。本当はそういうことを説得力のあるかたちで発表したかったのですが、残念ながら、始めからそういう研究プロトコールを作ったうえで診療したわけではない(そんな余裕もなかったのですが)のでちょっと不完全燃焼でした。で も、3年ぶりに海外に出てちょっとリラックスすることが出来ました。海外でリラッ クス出来るというのは、本心なのですが、ちょっと変ですか?

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木戸友幸
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